まずは小さく始めて、チームに合わせて調整する――開発チームの生産性を高める『振返り会』の試行錯誤

「チーム内で課題は上がっているものの、全体で共有しきれていない」「不具合への気づきが個人の範囲で留まってしまう」。そんな小さなもどかしさを感じていたというTimeRex開発チーム。
今回、チームのエンジニアである馬場さんに、試行錯誤の末に導入した「振返り会(レトロスペクティブ)」の取り組みについてお話を伺いました。あえて「完璧を目指さない」というその独特なアプローチの裏側とは?
「なんとなく」のもったいなさを解消したくて
- まずは、今回「振返り会」を導入しようと思ったきっかけを教えてください。
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TimeRexの開発チームは現在、エンジニア6名、PM1名の体制で、1週間スプリントで開発を回しています。プランニングなどはしっかり行っていたのですが、これまで「振返り会」という形での時間は持っていませんでした。
日常的に開発を進める中で、「課題はあるけれどチーム全体に浸透していない」「個人の気づきや不具合の発見がその人だけで完結してしまい、次への改善に活かされていない」という感覚がずっとあったんです。強い危機感というよりは、「このままだと、少しもったいないな」という感覚に近いものでした。そこで、まずは試しにやってみよう、と。
「形式」よりも「続けられること」を最優先に
- 導入にあたって、KPTやYWTなどの手法を参考にされたそうですね。
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はい、ベースとしては一般的ですが、そのまま取り入れることはしませんでした。過去の経験上、手法の「形式」だけが先行すると、会が形骸化して、いずれ誰も発言しなくなり、自然消滅してしまう……という流れを何度も見てきました。
だからこそ、今回は「形式に沿って完璧にやる」ことよりも、「チームで無理なく続けられる」ことを最優先にしました。
いきなり手法を当てはめるのではなく、まずはチームで「振返り会に何を期待するか」「どんなことがしたいか」という意見交換から始めました。そこで挙がった「チームの課題を認識したい」「リリース内容を共有したい」といったリアルな声をベースに、現在の進め方を設計しました。
「ハードルを上げない」ための工夫
- 具体的にはどのような形で進めているのでしょうか?
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現在は「リリース物共有」「メンバー別共有」「改善意見交換」「まとめ」の4ステップで進めています。
特にこだわっているのが「メンバー別共有」のパートです。ここでは、各メンバーが感じた不具合や実装の詰まり、良かったことなどを共有してもらいますが、分析や対策を無理に書く必要はない、としています。ここでハードルを上げすぎると誰も書けなくなってしまうので、「まずは個人の中にある気づきをチームに出してもらうこと」を最大の目的にしています。
また、「改善意見交換」では、欲張らずに優先度の高いものを最大3つまで絞るようにしています。「話して終わり」ではなく、次にどう動くかのアクションを明確にすること、そして長くなりそうな議論は無理に結論を出さず別途MTGを立てるなど、柔軟に切り分けることを意識しています。
実際にやってみて感じた手応えと、次のステップ
- 導入してみて、どのような変化がありましたか?
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一番の変化は、「課題と知見が、個人のものではなくチームのものになった」ことですね。実装中のちょっとした特殊仕様や、気づきが言語化されて認識し合えるようになったのは大きな成果です。また、課題を上げるだけでなく、具体的な対策までセットで決める習慣がついたことで、改善施策への着手が素早くなりました。
もちろん、課題も明確になっています。例えば、議論が盛り上がると時間がかかってしまうことや、記録・整理をスムーズにするためのツール導入の余地などです。
また、開発メンバーとPMだけで実施していると、「QA工程や運用面など、チーム外を巻き込まないと解決できない課題」に突き当たることがあります。今後は、QAチームやテストチームのメンバーも交えた、より広い範囲での振返り会も検討していきたいと考えています。
- 最後に、今後の抱負をお願いします。
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まだまだ改善の途中ですが、「小さく始めて、チームに合わせて少しずつ調整していく」というスタイルが、自分たちのチームには合っていると確信しています。
今後も振返り会そのものを「振返り」ながら、より良いチーム開発ができるよう継続していきたいと思います。
さいごに
完璧な設計にこだわらず「まずは小さく始めて、自分たちに合う形へ育てていく」という今回の取り組みに、チームとしての柔軟性とチームワークの良さを感じていただけたのではないでしょうか。もし私たちの開発体制や雰囲気に興味を持っていただけたら、まずはカジュアルにお話ししませんか?
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